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難しく考えない薬膳生活。身近な食材で体を整えるやさしい養生レシピ

ライフ

薬膳と聞くと、「漢方っぽくて難しそう」「特別な材料が必要なのでは」と身構えてしまう人も多いかもしれません。けれど、本来の薬膳はとてもシンプルな考え方です。季節や体調に合わせて、今の自分に合う食材を選び、無理なく食べる。それだけで、立派な薬膳になります。

現代は情報も食べ物も溢れていて、知らず知らずのうちに体に負担をかけがちです。疲れが取れない、冷えやすい、胃腸が重い。そんな小さな不調を感じたときこそ、薬膳的な食事が力を発揮します。

まず取り入れやすいのが、体を温め、気力を補う食材を使った料理です。たとえば、しょうがと鶏肉を使ったシンプルなスープ。水と鶏肉、薄切りのしょうがを鍋に入れて煮るだけで、体の芯からじんわり温まります。しょうがは冷えを追い出し、鶏肉はエネルギーの源となる「気」を補ってくれる存在です。味付けは塩と少量のしょうゆだけで十分で、仕上げに長ねぎを加えると、さらに巡りが良くなります。疲れている日や、寒さを感じる夜にぴったりの一品です。

心が落ち着かないときや、なんとなく眠りが浅いと感じるときには、なつめを使ったスープがおすすめです。乾燥なつめを水で煮て、そこに卵をふんわりと回し入れるだけの簡単な料理ですが、体と心を同時にゆるめてくれます。なつめは血を補い、精神を安定させる食材として知られています。ほんのりとした自然な甘みがあり、だしを使わなくても満足感があるのも嬉しいポイントです。

胃腸の調子を整えたいときには、蒸し料理が向いています。かぼちゃと玉ねぎを耐熱皿に並べて電子レンジで加熱し、仕上げにごま油を少し垂らすだけでも、立派な薬膳になります。かぼちゃは胃腸を温めて働きを助け、玉ねぎは気の巡りを良くしてくれます。忙しい日でも無理なく続けられることは、養生においてとても大切な要素です。

乾燥が気になる季節や、体の潤い不足を感じるときには、白きくらげと豆乳を使ったデザートもおすすめです。白きくらげは見た目以上に滋養があり、体の内側を潤してくれます。甘さを控えめにすれば、夜のおやつとしても罪悪感が少なく、優しい満足感が得られます。

そして、日本の伝統的な養生食として外せないのが七草粥です。七草粥は、正月のごちそうで疲れた胃腸を休ませ、体をリセットするための料理です。白米をおかゆにするだけでも消化の負担は軽くなりますが、そこに春の若菜を加えることで、体の巡りを促し、余分なものを外に出す力が高まります。

七草に使われる野草や野菜は、香りやほのかな苦味、みずみずしさが特徴です。薬膳では、こうした性質を持つ食材は、滞りを流し、体を軽くすると考えられています。作り方も難しくなく、塩だけで味付けし、七草は最後にさっと火を通す程度で十分です。冷えが気になる人は、少量のしょうがを加えてもよく、体質に合わせて調整すること自体が薬膳的な発想と言えます。

薬膳は、何かを我慢する食事ではありません。「今の自分には何が必要か」を考え、体の声に耳を傾けるための知恵です。特別な知識や高価な食材がなくても、日々の食事は少しずつ体を整えてくれます。

まずは一杯のスープや、一膳のおかゆから。そんな小さな一歩が、無理のない薬膳生活の始まりになります。季節と体調に寄り添う食事を、気負わず楽しんでみてはいかがでしょうか。

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